石巻広域消防広報10月号

バッテリーでの事故が発生しています!

 スマートフォンやノートパソコンなどの情報機器から充電式掃除機や電動工具、さらには電気自動車(EV)等に至るまで、私たちの暮らしの中には大小様々なバッテリーが活躍しています。
 中でもモバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレット等を充電できる予備の電源として、近年急速に普及しています。軽量でありながら高電圧かつ大容量なため、多くの人にとって身近なものになっていますが、取扱いを誤ると発熱によってやけどを負うこともあり、場合によっては事故につながることもあります。また、きちんと分別されずに捨てられたためにゴミ収集車で押しつぶされて発火し、火災が発生した事例もありました。(8月30日付け別記事「ゴミ収集車の火災が増えています!」参照)。

非純正品(サードパーティー製品)の事故も増えています

 製品に付属されているメーカー純正以外のバッテリー、「非純正バッテリー」から発火する火災事故も多数発生しています。これらはバッテリーの作りが雑だったり、安全機能が不十分であるために過充電等により発火しています。
 2019年度以降、掃除機の非純正バッテリーの出火事故が急速に増加し、経済産業省よりインターネット上での販売自粛と購入者への使用中止を注意喚起しています。交換用バッテリーを購入する際は、純正品又は電気用品安全法で定める丸形PSEマークや事業所名の付いた製品を使用しましょう。

次のような事故事例が報告されています

  • 電車内で胸ポケットに入れていたモバイルバッテリーが急激に熱くなり発火、床カーペットを焦がし、電車を急停止させることになった。
  • バックに入れていたモバイルバッテリーが前触れもなく破裂し、両足をやけどした。
  • 電気掃除機に非純正バッテリーを取り付けて充電中、バッテリーパックが膨張し出火した。
  • 電動工具用の非純正バッテリーを充電後、床に置いていたところ、バッテリーパック付近から出火した。

  眠っているなど意識を失っているときに同じ事故が起きたとしたら、命を失いかねません。

注意するポイントは・・・

  1. リコール対象製品でないか、リコール情報を確認しましょう。
  2. 新規に購入する際は、「PSEマーク」や事業所名の有無を必ず確認しましょう。
  3. 製品本体に強い衝撃、圧力を加えない、高温の環境に放置しないようにしましょう。
  4. 充電中は周囲に可燃物を置かないようにしましょう。
  5. 膨らんでいる、熱くなっている、変な臭いがするなど、いつもと違って異常を感じたら使用を中止しましょう。
  6. 充電コネクタの破損や水ぬれに注意しましょう。
  7. 公共交通機関での事故を避けるため、持込ルールを確認して、従いましょう。
  8. 使用済みモバイルバッテリーはリサイクルに出しましょう。やむを得ず廃棄する際には各地区のルールに従い、きちんと分別して出しましょう。